「むにむに」
第607号 食卓を囲む
皆さま、いかがお過ごしですか?
親子DE発達凸凹86の児童発達支援管理責任者の安部です。
大地が大きく揺れ動いたあの日から一ヵ月が経ちました。
そして震災があったことで様々な社会問題が見えてきました。今日はその中のひとつ、『食事』について考えてみたいと思います。
今、避難生活をしていらっしゃる方々の大きな困りごとの中に『食事』があります。
特にお年寄りの方々が困っていることは、野菜を食べることができずカップラーメンやインスタント食品が続き、胃腸を壊してしまうということです。
能登のお年寄りの方々の多くは畑を持ち、大地から採れたもぎたての野菜を中心に食事を摂っていらっしゃったのでしょう。
そのおかげで健康な体を保つことができていた中、野菜なしのインスタント食品が続く生活が続いた途端、胃腸を壊してしまった…
このことから考えられることは、インスタント食品だけの生活がいかに体に悪い影響を与えるか、
野菜がいかに体にとって大切な栄養素なのか、ということだと思います。そしてこのことは、特に栄養の知識がなくてもわかることだと思います。
ということで!
皆さんの食卓は、手作りのお品が並んでいますか?
調味料も元々合わされたものではなく、砂糖・塩・酢・醤油・だしを加減を見て使っていますか?
新鮮な野菜、たくさん摂っていますか?
食べることは体をつくること。
体をつくることは気力をつくること。
体が健康でなければやる気も湧きません。
やる気が湧かなければ勉強も進みません。
先ずは体をつくること。
そして、体をつくることはよい食事を摂ること。
よい食事とは、大地から採れた野菜や天然素材の調味料を使い、コトコトお鍋で煮込んだ愛情いっぱいの手料理を食べること。
今、避難生活を続けていらっしゃる方々が呟かれる言葉は、
「あたたかいもん食べれるって、幸せやね…」
という言葉。
家族みんなで、あたたかい手料理を食べ、食卓を囲むこと。
この当たり前の光景が当たり前ではなかったということをもう一度考え直し、私たち一人ひとりが食卓を見直していくことが、今、一番求められていることなのではないでしょうか。
そしてそのことを見つめ直し、食卓を整えていくことで多くの社会問題の解決の糸口が見えてくるのではないかと思えてなりません。