「むにむに」
第590号 ~喜びと寂しさと~
皆さんこんにちは。親子DE発達凸凹86児童発達支援管理責任者の安部です。
暑かった夏も終わり、ようやく秋の気配が深まってきた今日この頃。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
この夏、86の子ども達は大きな成長を見せてくれました。その中でも特に強く感じたことがあります。
それは、年頃の男の子たちの『心の成長』です。
学習中、私たちスタッフは子ども達が順調にプリントを進めることができているか、彼らの背中からそっと様子を伺って歩きます。
すると、その気配を感じた男の子は、私にこう伝えます。「大丈夫だから離れていて。」「大丈夫だから近寄ってこないで。」と。
その言葉を聞いた時、私はドキッとします。自分を拒否されてしまったのかな…と。
ですが、これは年頃の男の子たちの『順調な心の成長の証』です。こんな様子に出逢った時、「みんな『お年頃』になってきたね。」と、私たちスタッフは微笑み合っています。
しかし、このように子ども達の成長を落ち着いて見守ることができるのも、『支援者』という第三者的な立場があればこそ。
これが我が子のこととなると、そう落ち着いていられなくなってしまうのが『親心』というものですね。
自分の腕の中にすっぽりくるまっていた我が子が、その手を振り払ってどんどん自分の世界を創り上げていく。
その様子を見るにつけ、嬉しさと寂しさが入り混じる複雑な思い。そんな思いを抱えながら、私たち親もまた、成長を遂げていく…
我が子が自分の元から一歩を踏み出そうとした時、自分の元に引き留めようとしてしまうのではなく、その一歩を心から応援できる、そんな度量を持った『大人』であることが出来るよう、私たち親も成長していきたいですね。
親のキャパが広がれば広がるほど我が子の生きる力もまた、力強いものとなっていく。
自分の心の狭さによって、子ども達の世界が狭まってしまうことほど子ども達に申し訳ないことはない。
子どもの成長を望むなら、先ずは親である自分自身を成長させること。そんな大人であり続けたいと、改めて感じた夏でした。