「むにむに」
第694号 10人に1人がディスレクシア(発達性読み書き障害)!?
皆さん、こんにちは。
親子DE発達凸凹86 児童発達支援管理責任者の中村です。
朝晩の空気がぐっと冷え込み、体調を崩しやすい季節になってきました。
どうぞご家族皆さま、お体を大切にお過ごしくださいね。
今回は「ディスレクシア(発達性読み書き障害)」についてお話しします。
ディスレクシアとは、知的な発達や視力に問題がないにもかかわらず、「文字を読む」「文章を書く」ことに難しさを感じる特性のことです。日本ではおよそ10人に1人の割合で見られるといわれ、決して珍しいものではありません。
具体的には、本を読むときにスラスラ読めず時間がかかったり、行を飛ばしたり、似た文字を読み間違えたりすることがあります。書くときにも、文字を抜かしたり形を思い出せなかったりすることがあります。これは努力不足ではなく、脳の情報処理の仕組みの違いによって起こるものです。
一方で、ディスレクシアのある子どもたちは、絵や空間をイメージする力、発想力など、すばらしい才能を持つことが多くあります。
大切なのは「苦手」を責めるのではなく、「得意」を生かして伸ばす視点です。
支援の工夫としては、音声読み上げアプリやタブレット、ふりがな付き教材の活用などがあります。読む・書く以外の方法で理解や表現ができるようにすることで、子どもの可能性はぐんと広がります。
そして何より、「これは子どものせいではない」という理解が大切です。
できないことを責めず、一緒に工夫しながら「できる方法」を見つけていくことが、子どもの自信につながります。
86でも、ビジョントレーニングなどを通して少しずつ「読みやすくなった」「書きやすくなった」と感じる子が増えています。子どもたち一人ひとりの強みを大切に、これからも自信を育む環境を整えていきたいと思います。



