「むにむに」
第654号 犯罪から身を守る(ヒヤリハット②)
皆さん、こんにちは。学習塾MOYUの伊藤です。
12月のモユトレでは、「動物・災害・事故・犯罪から身を守る」というテーマで話し合いを行いました。前回のヒヤリハット①では、「ズボンのゴムが切れた」「どしゃぶりなのに傘がない」といった微笑ましい場面設定で進めました。
今回はさらに踏み込み、「クマが出た!」「地震でグラグラ揺れている!」「知らない人が話しかけてきた」といった、子どもたちにとって未知の状況を想定しました。その結果、イラストを見るだけで顔をこわばらせる子も見受けられました。
そこで、実際に場面を想定した模擬体験を取り入れることにしました。
実践練習:宅配便を装った不審者への対応
私が宅配便の人になりすまして、「ピンポーン♪、宅急便でーす。」と声をかけるロールプレイを実施しました。
【 いのちをまもる図鑑 監修 池上彰 ダイヤモンド社 】 より抜粋
さて、どう対応するのが正解でしょうか?
⓵ 無視する
② 配達の人だった出る
③ 「今大人がいません」と言う
正解は「①無視する。」です。
以前なら、「大人いませーん」と答えたり、気の利いた子はドアを開けて荷物を受け取ろうとする子もいたかもしれません。しかし、現在ではこれが危険であることを理解する必要があります。
模擬体験の中では、以下のような回答が見られました:
- 「お母さん、6時まで仕事でーす。」
- 「寝たきりのおばあちゃんと私だけ。」
- 「パパは出張で日曜日に帰ってきます。」
- 「パパは帰りが遅い。」
このように、聞かれてもいないのに家族の情報を親切にも教えてしまう子が続出しました。
大切なポイント
不審者に対応する際の基本は、「たくさん話さない」「きっぱりと断る」です。
やり取りが長くなればなるほど、相手に余計な情報を与えるリスクが高まります。
中には、「うちはA〇AZONしか取らないので、それは違います。」「お母さんが帰ってくる9時にまた来てください。」といった対応をする子もいましたが、これでは相手に付け入る隙を与えてしまいます。
家庭での話し合いを
このテーマは、これからの社会を生きていくお子様たちにとって非常に重要です。ご家庭でも、「どんな場面でも、まずは無視をすること」「きっぱりと断ること」について具体的に話し合い、実践してみてください。
小さなヒヤリハットを通じて、大きなリスクを未然に防ぐ力を育てていきましょう。